さんろく養生庵の未病治について
生活スタイルに注意して、生活習慣病を未然に防いで健康寿命を延ばそうという考えは、西洋医学ではつい最近の考え方ですが、東洋医学ではすでに紀元前(BC220頃)に書かれた「黄帝内経・素問」に記載されている。
東洋医学では「未病治」すなわち、未病の状態、すなわち病気になる前の段階で患者を健康な状態に戻すことが最も優れた医療と考えられていました。
そのためにはまず、生活習慣を整える「養生」に人を導くことが重要としています。
(生活習慣病の予防の考え方)
「未病治」国の戦略に「未病」の概念が位置づけられた
令和2年3月に、「未病」の定義が盛り込まれた国の第2期「健康・医療戦略」が閣議決定された。
「健康・医療戦略」には、『健康か病気かという二分論ではなく健康と病気を連続的に捉える「未病」の考え方やその取組を進めるための指標の構築等が重要になると考えられる。』
「未病」とは?未病の定義
未病とは、健康と病気を「二分論」の概念で捉えるのではなく、心身の状態は健康と病気の間を連続的に変化するものとして捉え、この全ての変化の過程を表す概念である。
健康 ←→ 未病 ←→ 病気
健康と病気を明確に区別できない。
健康と病気の間を連続的に変化する状態が「未病」
神奈川県では平成29年3月29日に「かながわ未病改善宣言」を発表し、健康寿命を延ばすため「未病を改善する」取組を進めています。
この宣言では、2つの理念と重要な3つの取組を掲げ、全ての世代が未病を自分のこととして考え、行動していくよう、ライフステージに応じた未病対策を進めています。